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日本の職場で役に立つ 上手なコミュニケーション方法

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グローバル化が進み、日本の企業で働く外国人の数はますます増えています。
違う国で働くことは、貴重な経験になります。
しかし、文化の違いの影響でコミュニケーションがむずかしいと感じることもあるかもしれません。
 
この記事では、日本人のコミュニケーションの方法を説明しながら、外国人が日本の職場で役立つコミュニケーションの方法を紹介します。

日本人のコミュニケーション方法を知ろう

間接的なコミュニケーション

コミュニケーションは大きく2つにわけることができます。

  1. 直接的なコミュニケーション
    思っていることをはっきり伝える
  2. 間接的なコミュニケーション
    思っていることをはっきり伝えない

日本では間接的なコミュニケーションが多くの場面で使われています。
間接的なコミュニケーションは、相手を傷つけないため、または、より丁寧に伝えるために、思っていることをはっきり言わないコミュニケーションです。
 
何を言いたいのか考える必要があるため、外国人にとってはわかりづらいことがあります。
その場合は、その人の行動にも注目したり、自分がわかるまで質問すると良いでしょう。
 
また、はっきりと言うことで「上司や同僚が嫌がるかもしれない」と不安に感じてしまうこともあるでしょう。
そのような場合は、「クッション言葉」を使って伝えることがポイントです。

【クッション言葉の例】

「お手数をおかけしますが」

[例]上司や同僚に確認をお願いするとき

お手数おかけしますが、ご確認お願いします。
 
「申し上げにくいのですが(=言いづらいのですが)」

[例]飲み会に誘ってもらったが、参加できない
申し上げにくいのですが、その日は予定があって参加できないです・・・。
 
「可能であれば」
[例]打ち合わせの予定を3日から5日に変更したい
可能であれば、打ち合わせの予定を3日から5日に変更していただけますか。

このようにクッション言葉を使うと、丁寧に伝えることができます

表情とボディランゲージ

日本では、言葉を使わないコミュニケーションの取り方(非言語コミュニケーション)があります。
相手の表情やボディランゲージに注目してみましょう。
例えば、お礼を伝えるときは笑顔ですが、謝るときは申し訳ない表情をしています。
話しているときに、うなずいていたり、アイコンタクトをしていると、話を聞いているという合図です。

沈黙はコミュニケーションの取り方の一つ

日本人は会話中に沈黙することがあります。
気まずい、居心地が悪いと感じるかもしれませんが、じっくりと考えごとをしている時や振り返っている時に、何も話さないことがあります。
そのような静かな時間も、会話をより充実させるためのものなので、安心してくださいね。

仕事で使う基本的な日本語を覚えよう

まずは職場でよく使われる日本語を覚えましょう。

挨拶(あいさつ)

「おはようございます」
朝に会ったときにする挨拶

「お疲れさまです」
仕事中に同僚とすれ違うときや、仕事が終わって帰るときにする挨拶
※取引先の人やお客様には使ってはいけません。

「お世話になります」 
主に取引先やお客様に会ったときや、電話をするとき、最初にする挨拶

「今後ともどうぞよろしくお願いいたします」
主に取引先やお客様に会ったときや、電話をするとき、最後にする挨拶

自己紹介

「はじめまして。〇〇(名前)と申します。どうぞよろしくお願いいたします。」
 
取引先やお客様に挨拶をするときは、会社名も言います。
「はじめまして。〇〇(会社名)の〇〇(名前)と申します。どうぞよろしくお願いいたします。」

分からないことがある場合

「すみません、〇〇についてお聞きしたいのですが、お時間よろしいでしょうか。」
 
相手に話かけるときは、相手の仕事を中断させてしまうため、まずは今聞いてもいいかを確認しましょう。
先輩や上司なら、「お忙しいところ申し訳ございません。」を使うとより丁寧です。
 
これらは、日本で働くなら、絶対に役に立つフレーズです。
他にも同僚が使っている言葉をよく聞いて、真似してみると良いでしょう。

目上の人とのコミュニケーションの方法を知ろう

日本の職場では、目上の人には礼儀正しくします。
ここでは目上の人とのコミュニケーションの方法を詳しく説明します。

📝目上の人
年上の人や先輩、上司など自分より立場が上の人

目上の人への接し方 

日本の会社組織には、上から順番に社長、部長、課長、係長、主任などの階級があります。
名前を呼ぶときは、名前に敬称をつけます。 例 山田社長、田中部長など
しかし会社によっては社長でも「〇〇社長」と呼ばず、「〇〇さん」と呼ぶことがあります。
もし職場で決められているルールがあれば、それに従いましょう。

上司との接し方

上司は、あなたが働く上で大切な存在です。
困ったことがあったら、すぐに相談しましょう。
 
仕事中は注意深く話を聞いて、指示に従いましょう。
何かを教えてもらったときは、感謝の気持ちを忘れずに伝えましょう。

先輩との接し方

日本では、先輩と後輩という関係があります。

先輩

経験が豊富な人、または年上の人


後輩

経験の少ない人、または年下の人

 職場では、自分より前に入社して働いている人が先輩です。
先輩から指導を受けて学ぶ機会も多いと思います。上司だけではなく、先輩にも敬意を持って接しましょう。

同僚とのコミュニケーションの取り方を知ろう

次は同僚とのコミュニケーションの取り方を紹介します。これらの方法で同僚と良い関係を築きましょう。

アドバイスを求めよう

職場で困ったことがあったら、積極的に同僚にアドバイスを求めてみてください。
同じ職場で働いていても、あなたと違う経験をしていたり、あなたが持っていない知識を持っていたりするでしょう。

世間話をしよう

もし自由に話ができるタイミングがあれば、あいさつと一緒に今日の天気の話をしたり、職場でのできごとの話をしてみましょう。
最初からプライベートの話をすると、相手を驚かせてしまうことがあるので気をつけましょう。

イベントに参加しよう

仕事終わりに食事や飲み会に誘われたら、時間が合えば参加してみるのも良いでしょう。
楽しい時間を過ごすことで会話も広がり、より関係を築きやすくなります。

意見が分かれたときの対応方法

🤔「日本の職場は間接的なコミュニケーションが多くて、チームで働く・・・。じゃあ意見が分かれたときは、どうするの?」
 
職場では、同僚と意見が分かれて困ってしまうこともあるでしょう。
そのような場合の解決方法を紹介します。

一方的ではなく、思いやりを持って意見を伝えよう

日本では、チームで協力しながら物事を進めることが多いです。
そのため一方的に意見を伝えるのではなく、相手の意見との共通点を見つけながら意見交換をしましょう。
相手を否定するような言葉を使わず、丁寧で思いやりのある言葉を使うことも大切です。

第三者に意見を求めよう

先輩や上司など、第三者に新しい意見をもらうことも一つの方法です。
違う視点から意見をもらって、お互いが納得できるような解決方法を見つけましょう。
チームとしての目標や目的に焦点を当てよう
チーム内で意見が分かれてしまったときは、チームの目標や仕事の目的を思い出しましょう。
それらに焦点を当てることで、チームにとって良い意見をまとめることができるでしょう。
 
こうすることで、良い関係を保ちながら、協力し合える関係を築くことができます。

まとめ

働く上でコミュニケーションは必要不可欠です。
 
日本の職場で上手にコミュニケーションができると、良い人間関係を築けるだけでなく、あなたも同僚も働きやすくなるでしょう。

新しい仕事を覚えられて、日本語がさらに話せるようになるなど、あなた自身の成長にも役に立ちます。
 
この記事では紹介できませんでしたが、日本の職場には他にもさまざまな文化があります。
文化を理解することもコミュニケーションに役立ちます。
 
以下の記事で紹介しているので、合わせて読むことをおすすめします。

📎 日本でのビジネスマナー:外国人が知っておくべきこと

📎 外国人が困る文化の違い

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