外国人のITエンジニアが日本で転職する方法は?
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ITエンジニアは全世界で求人があります。最近は日本でも外国人のITエンジニアの採用に積極的な会社が増えています。
日本の企業は安定していて、有名な外資系企業の日本支店もあるので「日本でITエンジニアとして働きたい」と考えている人もいるでしょう。
今回は、外国人のITエンジニアが日本で転職する方法や必要な在留資格を紹介します。
※在留資格に関する情報は2024年9月作成時点のものです
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外国人ITエンジニアが日本で転職するには?
外国人のITエンジニアが日本で転職するには、エンジニアとして働ける在留資格が必要です。
さらに、専門知識や資格、日本語のスキルがあれば転職に有利になります。
日本で働くための在留資格の取得
永住者・日本人の配偶者・永住者の配偶者・定住者の配偶者のような「身分に基づく在留資格」は、どんな仕事でも働けます。
他にITエンジニアとして働ける在留資格は、「技術・人文知識・国際業務」と「高度専門職1号(ロ)」があります。
在留資格の取得条件
どちらも、高度な専門知識・スキルを持っていることが取得の条件です。
この2つの在留資格は、学歴の条件もあります。
日本や海外の大学で理系の学部を卒業している必要があります。ITエンジニアなら、情報工学やコンピューターサイエンスです。
- 技術・人文知識・国際業務
学歴が条件を満たしていない場合は、3~10年の職歴で取得できる可能性があります。 - 高度専門職1号(ロ)
学歴以外にも、日本語能力試験N1かN2を取得するなど一定の日本語のスキルも求められます。
注意すること
エンジニアとして働くために在留資格を取得した場合は、機械の組み立てなど専門的な知識が必要ない仕事を主にすることはできません。
もちろん、全く別の仕事に就くことも法律で禁止されています。
「ITエンジニアとして就職したかったが、別の仕事に就職したくなった」といった場合は、転職するときに必要な在留資格を取得する必要があります。
[関連記事リンク]
エンジニアとして働くために必要な在留資格
出典:出入国在留管理庁
在留資格「技術・人文知識・国際業務」
高度人材ポイント制による出入国在留管理上の優遇制度
世界で通用するIT関連の資格を取得しておく
世界で通用するIT関連の資格を取得しておくと、就職活動にも有利です。ただし、資格を取得があっても経験がないと、就職するのは難しいです。これまでの経験に合う資格を取得するのが良いでしょう。
CompTIA
- CompTIA A+ 基本的な技術サポートやITオペレーションのスキルを証明する資格
- CompTIA Network+ ネットワーク技術に関する知識とスキルを証明する資格
- CompTIA Security+ セキュリティに関する基本的な知識とスキルを証明する資格
Cisco
- Cisco Certified Network Associate (CCNA) ネットワークの基礎から中級レベルの知識とスキルを証明する資格
- Cisco Certified Network Professional (CCNP) さらに高度なネットワーク技術の知識とスキルを証明する資格
Azure
- Microsoft Certified: Azure Fundamentals Azureに関する基本的な知識を証明する資格
- Microsoft Certified: Azure Administrator Associate Azureの管理と運用に関するスキルを証明する資格
AWS
- AWS Certified Solutions Architect – Associate AWSでのシステム設計に関する知識とスキルを証明する資格
- AWS Certified Developer – Associate AWSでのアプリケーション開発に関する知識とスキルを証明する資格
- AWS Certified SysOps Administrator – Associate AWSでのシステム運用に関する知識とスキルを証明する資格
- Google Associate Cloud Engineer Google Cloud Platformでの基本的な操作と管理に関するスキルを証明する資格
- Google Professional Cloud Architec Google Cloud Platformでのシステム設計に関する高度な知識とスキルを証明する資格
日本語とビジネスマナーを身に付けておく
ITエンジニアとして働きたいなら、日常会話に不自由しないくらいの日本語力は必要です。
日本語でのコミュニケーションを勉強しましょう。
さらに日本語のレベルを証明できるように日本語能力試験を受験し、最低でもN3、できるならN2~N1の取得を目指しましょう。
日本のビジネスマナーや職場の文化を知ることもおすすめです。
他の国と違う点もあるので、知っておくと入社前の面接だけではなく、入社後にも役に立ちます。
日本のビジネスマナーは本やWebサイトでも学べます。
[おすすめの情報]
日本でのビジネスマナー:外国人が知っておくべきこと
日本の職場に慣れるには?文化の違いを知ろう
外国人が日本でITエンジニアの仕事を探す方法
ここでは、外国人がITエンジニアとして日本で転職する方法を紹介します。
比較的簡単な方法から難易度の高い方法までいろいろな種類があるので、自分が探しやすい方法を選びましょう。
外資系IT企業の日本支社に入社する
たくさんの外資系IT企業・ITコンサルティング企業が日本に進出しています。
外資系企業の日本事業所に入社すれば、英語か母国語を活かして働ける可能性があります。
また、外資系企業は欧米の企業文化があるので、日本以外の国で働いていた人にとっては働きやすいと感じるかもしれません。
競争率は高いでしょう。
就職フェアへの参加
日本に住む外国人・外国人留学生向けの就職フェアがあります。
就職フェアに参加すれば、複数の企業と直接話しができるメリットがあります。参加している企業は、外国人の雇用に積極的なので、前向きな話しができるでしょう。
たくさんの企業の話しを聞きたい、担当者と話をしたいといった場合にはおすすめです。
最近はオンライン開催もあるので、開催場所から遠く離れていても参加できるケースもあります。
インターンシッププログラムに参加する
日本の企業でインターンシップを参加するのもおすすめです。学生向けにインターンシップを募集している企業もあります。これを活用してフルタイムのポジションを獲得できる可能性もあるでしょう。
もし留学生がインターンシップに参加する場合は、無給のものであれば問題ありません。
ほとんどのインターンシッププログラムは、学生が対象です。すでに大学を卒業した人はインターンシッププログラムに参加できない場合もあるので、「参加できればラッキー」程度に考えておきましょう。
ハローワークで仕事を探す
ハローワークは仕事の相談ができて、仕事を紹介してもらえる機関です。
多言語で相談ができるところもあります。
あなたの住む地域のハローワークが、多言語の対応がされているか確認してみましょう。
厚生労働省:都道府県労働局 ハローワーク
外国人雇用サービスセンターで相談する
外国人雇用サービスセンターでは、高度外国人材の方向けに、仕事の相談ができたり、仕事を紹介してもらえたりします。
厚生労働省:外国人雇用サービスセンター一覧
派遣会社に登録する
転職先がなかなか決まらない、自分ができる仕事が何かわからなくて困っている場合は、派遣会社に登録するというのも一つの方法です。
派遣会社に登録すれば、あなたの経験やスキルに合った仕事を紹介してもらえます。
求人サイトで検索する
日本にはたくさんの種類の求人サイトがあります。いつでも職種別や勤務地別に求人を探して応募ができるので便利です。
JOB JOURNEYは日本に住む外国人向けの求人サイトです。 |
最後に
外国人のITエンジニアが日本で働くための方法や必要な在留資格について紹介しました。
日本の企業は安定しており、外資系企業も多いため、ITエンジニアとして働くチャンスが広がっています。
在留資格を取得するためには、専門知識や学歴、日本語のスキルが必要です。
また仕事を探す方法は、就職フェアやWebサイトで検索など、転職活動の方法もさまざまです。自分に合った方法を選び、ITエンジニアとしてキャリアアップできる仕事を見つけてくださいね。