【留学生の就職活動】日本で就職するための方法・仕事の探し方
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日本に留学している学生の中には、「日本で学んだ経験を活用して日本の企業で働きたい」と考えている方もいるでしょう。ビジネスのグローバル化や、労働人口の不足から留学生の採用に積極的な日本の企業も増えています。
日本企業への就職をスムーズに行うには、学校を卒業予定の学生がどのように就職活動をしているのか、スケジュールを把握しておくことが大切です。
今回は、留学生が日本で就職する方法や仕事の探し方を紹介します。
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日本で就職するために知っておくべきこと
留学生の在留資格を持つ外国人が日本の企業で就職したい場合は、日本人の学生と同じように就職活動をして、企業の内定を受ける必要があります。
新卒採用について
日本では、新卒採用が主流です。卒業する年の前の年の3月から就職活動が開始します。
企業が新卒採用をして良い日が3月1日に決まっているので、その時期にあわせて始める人が多いです。
※企業の新卒採用の開始日は変更になる可能性があります
出典:大学等卒業・修了予定者の就職・採用活動時期について
日本では、学校を卒業してから仕事をしていない期間が長いと、採用してもらうのが難しくなることもあります。
日本で就職したい人は、新卒採用のスケジュールを意識しておくことをおすすめします。
在留資格について
留学生が日本の企業で就職する場合は、在留資格を留学から仕事ができる在留資格へ変更が必要です。
[対象の在留資格]
- 技術・人文知識・国際業務
- 特定技能
- 特定活動46
「特定活動46」は高度な日本語力を持った留学生が「技術・人文知識・国際業務」に該当しない仕事ができる在留資格です。
特定活動46の取得条件は、日本の大学や大学院など、定められた教育を受けていることです。
つまり、留学生は外国の大学や大学院を卒業してから来日して仕事に就く人より職業選択の幅が広いといえます。
注意すること
日本では、外国人は原則として単純労働の仕事ができません。
外国人であることを理由に日本人と比べて低い給与で仕事をすることも認められていません。
仕事の説明を聞いたら単純作業だった、給与が明らかに低かった場合は、その会社を選ばないようにしましょう。
就職活動について悩んだりわからなかったりすることがあれば、通っている学校の就職課や担当者に相談しましょう。
出典:出入国在留管理庁 在留資格「特定活動(告示46号)」, 在留資格「技術・人文知識・国際業務」, 在留資格「特定技能」
留学生が新卒の就活をするときにすること
自己分析・企業研究
就職活動を開始する前に、学生は「自己分析」と「企業研究」をします。
自己分析・・・自分にはどんな仕事が向いているのか調べる |
これらは、企業にエントリーするときに書く志望動機や自己PRと面接に役に立ちます。
面接では、「あなたの長所や短所は?」や「なぜ、この会社(または業界)で働きたいか」とあなたの考え方について質問されます。
自己分析は、このような質問に対して自分の考えを答えるために役立ちます。
また、就職したい業界や企業でどのくらい外国人が活躍しているか調べておくのもおすすめです。外国人がたくさん活躍している業界や会社なら、留学生の就活もスムーズにいくでしょう。
インターンシップ
インターンシップとは、実際に企業で働くことを体験できる活動です。
参加することで会社の雰囲気や実際の仕事内容を知ることができます。
さらに、参加企業との接点ができるというメリットがあります。
インターンシップには短期と長期のものがあります。短期は1日~数日、長期は数ヶ月間のところが多いです。インターンシップによっては、報酬も出ます。
報酬を受けるインターンシップに参加する場合は、出入国管理局での手続きが必要です。
インターンシップに参加する時間によって対処方法が違います。
詳しくはこちら:出入国在留管理庁 インターンシップをご希望のみなさまへ
インターンシップに参加しても就職活動に影響はないと言われています。
実施している企業は多くないので、参加できる企業があれば参加する、くらいの意気込みで大丈夫です。
会社説明会に参加
会社説明会(企業説明会)とは、企業が学生を対象に行う説明会です。会社の事業内容や、先輩社員のキャリアなど、内容は企業によって異なります。
会社説明会には合同説明会と単独説明会があります。
合同説明会は1つのイベントに、複数の企業が参加します。「就職フェア」や「ジョブフェア」と呼ばれることが多いです。
単独説明会の場合は、1つの企業独自で開催します。
企業への申込が必要でこの段階で会社へのエントリーが必要なこともあります。 エントリーする際に履歴書などの提出が必要なこともあるので応募する前に確認しましょう。
企業説明会は、卒業する年の1~2月から始まります。興味がある会社の説明会が開催されるとわかったら、積極的に参加してみましょう。
企業にエントリー
働いてみたい企業と出会えたら、エントリーをします。エントリーとは、面接をする学生を決める審査のようなものです。「書類選考」とも呼ばれます。
内容は、エントリーシートの記入、書類選考、適性検査などです。応募書類はweb上で完結するところがほとんどですが、郵送での対応が必要なこともあります。
エントリーは、企業の新卒採用開始時期と合わせて3月からはじめる会社もあれば、3月以降にはじめる会社もあります。
エントリーは、新卒の就活用のWebサイトでする人が多いです。
採用試験
エントリーが通過したら、採用面接・試験が始まります。
採用試験の内容は、面接だけではなく、小論文やグループディスカッションなど企業によってさまざまな種類があります。
採用試験の内容は必ず確認しておきましょう。
面接では履歴書やエントリーシートに書いたことを詳しく聞かれるでしょう。
留学生なら、留学中の経験や日本で働きたい理由などが多いでしょう。
逆質問をされることも多いので、事前に質問したいことを準備しておくとスムーズです。
内定
採用試験に合格したら「内定通知(ないていつうち)」が届きます。
電話やメールで連絡があったあと、正式な通知が郵便で届きます。
内定通知とあわせて、内定承諾書(ないていしょうだくしょ)が届くことがあります。これは、「大学を卒業したらここの会社で働きます」という意思表示をするための書類です。
内定承諾書を提出したら、基本的にはその会社に就職します。
しかし、やむを得ない事情があれば、内定は取り消すことができます。
入社の2週間前までに内定の辞退(企業に入社しないこと)をすれば、
入社する予定の人にとっては、企業と双方の納得が無くても問題はありません。
一方で、企業からの内定取り消しは、"労働契約の解除"になるので、法的に拘束力があります。
もし内定取り消しの連絡があった場合は、就職課などに相談をしましょう。
出典:e-Gov法令検索「民法第627条1項」
内定を承諾したら入社までに必要な準備も進めます。「留学」の在留資格では仕事ができないので、「技術・人文知識・国際業務」や「特定技能」で在留資格を取得します。
在留資格を得るまで時間がかかることもあるので、時間に余裕をもって手続きをしましょう。
また、学校を卒業することが内定の条件なので、卒業できるように勉強に励みましょう。
日本での就職をサポートしてくれるところ
最後に、日本での就職をサポートしてくれるところを2つ紹介します。
学校の就職課
就職課は、学生が就職するためにさまざまなサポートをします。
学外の相談先や会社説明会の情報をセミナーなどの情報も発信しています。
学校によっては、留学生向けの就職セミナーやサポートもあるでしょう。
外国人雇用サービスセンター
東京にある「外国人雇用サービスセンター」では、インターンシップや合同説明会の開催などをしています。
東京以外に住んでいる留学生は、ネットで利用が可能です。
まとめ
日本の学生は、早い時期から就職活動を始めるので、戸惑う人も多いかもしれません。
しかし、早く準備をすることで、より希望に合う企業に出会える可能性もあがるでしょう。
自己分析や企業研究は、学校の就職課などでサポートをしてもらえるので、積極的に利用してみてください。
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